江戸時代の猛暑対策から学ぶ
昨日、東京は梅雨明けをしたそうですね。
最近の梅雨は、私が子供の頃の梅雨とは別物ですね。
何事も変化をし続けるのが常ですから、時代が変われば天候、気候も変わるのは当然なのでしょう。
しかし暑いですね。
江戸時代の夏は、今と比べて涼しかったであろう・・・と想像されますが、
1853年の関東の7月平均気温は「29°」だったそうです。
同年同月の山形県では、平均気温は31°超え。
1850年代は、現代に匹敵するぐらいの猛暑であったと考えられています。
ドイツ人の植物学者・医師であったシーボルトの日記によると、
江戸周辺の7・9月の気温は、木陰でも34.4°にまで達することがあると、と記載されているようです。
かなり暑いですよね。
そんな江戸時代の猛暑対策は、現代でも役にたつものがあります。
1:打ち水
これは、今もあちこちで行われていますよね。
和氣香風でも真夏日には、時々打ち水をします・・・が、暑すぎですぐ蒸発してしまいますが・・・
土ならもう少し保てたかもしれませんね。
2:井戸で冷やしたスイカやきゅうりを食べる
井戸水というのは、夏ではかなり冷たいですから、そこで冷やしたスイカというのはかなり冷たくなります。
薬膳では、
・体の熱をさます
・喉の渇きを癒す
・むくみを解消させる
のがスイカの働きです。
ただ、冷え性の人や、冷房が効いた部屋では「冷やしすぎる」ことがあるので注意しましょう。
・温かい緑茶を飲む
これは理にかなった方法だと思います。
緑茶は体の熱を覚ましてくれます。
冷たい緑茶はおいいですよね🍵
しかし、体の中が冷えると、ホメオスタシス(恒常性)の機能により「体温をあげよう」とする機能が働きます。
だから、かえって体に熱がこもる可能性もあります。
また、冷えすぎることで、血流が悪くなり、免疫機能も低下しやすくなると考えられます。
そこで、冷やす作用のある緑茶を「熱い状態で飲む」ことをします。
熱いお茶を一口飲むと、当然体温が上がってきます。
体温が上がることにより、体は「熱を下げろ」という機能を働かせ始めます。
そのため、毛細血管が開き、血流が促進され、発汗を始めます。
これにより、体温が安定するのです。
例えば、夏にシャワーを浴びたあと、外へ出ると風が心地よく感じることがあると思います。
これも同じ原理です。
冷房が苦手な人、冷え性の人、夏バテを防ぎたい人。
ぜひ、熱い緑茶を少し飲むようにしてください。
あとは発汗で失われる「塩分」の補給も重要です。
昔は「塩を舐める」「梅干しを食べる」などが塩分補給の基本だったことでしょう。
現代は、これに変わるものもたくさんあるので、工夫してみてください。
あとは、夏でも足湯はおすすめです。
熱めのお湯に、くるぶしの上ぐらいまで足を20分つけましょう。
冷めてきたら差し湯をし、ぼーっとのんびり音楽でも聞きながら足湯をし、のんびりと夜を楽しんでください。
朝起きた時に「目覚めの白湯」を飲むのもおすすめです。
この白湯は、レンチンではなく、鍋やヤカンで沸騰させ、沸騰状態を15分は持続させてください。
これにより、水道水に含まれる不要なものを飛ばしていきます。
私たち夫婦は、365日朝はこうしてじっくり煮沸した白湯を飲んでから出勤しています。
ぜひお試しください。
もちろん「漢方薬」「鍼灸」も有効です。
夏バテ、熱中症予防に良い漢方薬があり、夏の間はとてもよく売れます。
また「お灸」も夏の不調にとても効果的です。
伝統的に、真夏の不調を予防するための灸法というものも全国に残っています。
ぜひ漢方薬と鍼灸もお試しください。
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漢方薬担当の小林香里と鍼灸担当の山本浩士。
夫婦二人三脚で臨床にあたっている予約制の小さなお店。
【営業日:火水土日10:00〜17:00】
来店が難しい方にはオンライン漢方相談も実施しています。