街と⾃然とみつばちの共⽣
丘ばち
プロジェクト
2009年に始まり、今年で12周年を迎える丘ばちプロジェクト。
自由が丘の中心で都市養蜂に取り組み、人と自然が共生できる街を目指して活動しています。
概要・想い
ミツバチにも、人にも優しい街を目指して
東京23区内にある目黒区自由が丘で、私たちは都市型養蜂活動「丘ばちプロジェクト」を行っています。渋谷まで10分という利便性がありながら、多摩川を渡るとすぐ神奈川県という郊外エリアでもあるこの街で、緑化活動「自由が丘森林化計画」のメイン事業として2009年3月に始まりました。「ミツバチは、人と自然をつなぐもの」というグランドコンセプトのもと、駅から徒歩1分のビルの屋上で4群のハチを飼育しています。ミツバチが行動範囲内で蜜を採取できるように、街中でバラやハーブの栽培にも取り組んでいます。プロジェクトをより多くの人に知ってもらうため、自由が丘のバラ計画、絵本「丘ばちくん」の発行、丘ばちビールの開発など活動の幅を広げています。
かつて放置自転車やゴミが置かれていた街角はボランティア活動により美しいバラでいっぱいに
都心部でも巣箱にはたくさんのミツバチ
タイミングを待ってはちみつを採取する様子
活動内容
⾃由が丘のバラ計画
ミツバチは主に半径約2km圏内の行動範囲に生息する花や果樹から蜜を採取するといわれ、丘ばちプロジェクトでは街中に蜜源となるバラを増やす活動をしています。イベントで使用した後のバラは希望する店舗で育ててもらったり、近隣の学校と連携して花壇の整備や校内にバラを植えてもらうなど、さまざまな活動で街の緑化に努めています。また、有名園芸家の後藤みどりさんの協力のもと、世界に一つだけのバラを作って情報発信もしています。今後、自由が丘の街がバラの香りにあふれ、バラの蜜から採取した芳しいはちみつを色んな方に味わっていただきたいと思っています。
協力をお願いしている園芸家の後藤みどりさん(写真前列中央)
捨てられるはずのバラも蜜源として再生
駅前の女神像の周りにも蜜源となるバラの花
絵本『丘ばちくん』の発行
丘ばちプロジェクトの愛情が形になった一冊
丘ばちプロジェクトのメインキャラクターである「丘ばちくん」が念願の絵本になりました!丘ばちプロジェクトの10周年にあわせ、2020年に小冊子のオリジナル絵本「丘ばちくん」を発行。自由が丘オフィシャルガイドブックの付録として折り込まれ、書店などで発売されました。丘ばちプロジェクトの隊長がストーリーを作り、イラストレーターmilkpillowさんのイラストによって、かわいらしい絵本に仕上がりました。ミツバチの住む世界を知ってほしいという、プロジェクトの想いを込めた一冊になりました。
塗り絵など子ども向けのワークショップも開催
絵本「丘ばちくん」の制作風景
丘ばちビールの開発
自由が丘にもキャンパスを構える「産業能率大学」の高原ゼミに所属する学生たちが、丘ばちプロジェクトのはちみつを使って企画・醸造・販売までプロデュースしたのが「丘ばちビール」です。ゼミ生の「自分でビールを作りたい!」という想いとタイミングが重なって、この取り組みが始まりました。そして、環境理念に共鳴した徳島県上勝町の「RISE&WIN Brewing Co.」とのコラボレーションが実現し、上質なクラフトビールが完成しました。
上勝町の「RISE&WIN Brewing Co.」にて高原ゼミ3期生の学生たち
(左下)醸造場を見学する高原ゼミの学生たち(中上)醸造場でゼロ・ウェイストの精神を学ぶ(右上)「自由な上質」というコンセプトのもとで商品を開発
上勝の「ゼロウェイスト」の取り組み
2003年、日本で初めて「ゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)」宣言をしたのが徳島県上勝町です。町内の役場、事業所、町民が一体となってゴミを出さず、徹底したリサイクルに取り組むなど「ゼロ・ウェイスト」な社会を目指しています。地元のブルワリー「RISE&WIN Brewing Co.」では、これまで廃棄されていた柚子の皮を香りづけにしたり、繰り返し利用するリターナブルボトルを使うなど、「リデュース」「リユース」「リサイクル」を推進しており、その環境にやさしいビール造りの精神が、丘ばちビールにも息づいています。
上勝町の素材でサスティナブルフードにも挑戦
試行錯誤の末にできあがった丘ばちビール
丘ばちビールをお披露目!
産業能率大学の学生が上勝町まで足を運んで実際に醸造まで行い、丘ばちビールはついに完成しました。白ビールの代表的スタイル「ペルジャンホワイト系」をベースにし、香りがよく女性でも飲みやすいビールができあがりました。2019年ゴールデンウィークの「自由が丘スイーツフェスタ」で初披露し、300ℓのビールが2日間で完売!イベントともに丘ばちビールもメディアに取り上げられ、丘ばちプロジェクトを広く伝えるきっかけとなりました。
スイーツフェスタのアートマーケットにて学生たちが自ら販売
イベントはお客様の感想を聞ける貴重な体験
産業能率大学 経営学部 高原純一教授
高原教授にお話を聞きました!
当ゼミでは元々「乾杯」が持つ求心力や、そこで創られるコミュニティを研究していました。そんな時に振興組合からコラボのお話が。地元のはちみつを使う条件と、ゼミ生の夢だった「オリジナルビール作り」はベストマッチのタイミングでしたね。街で調査を重ねた結果、「堂々と自由を満喫し楽しむクラフトビール」を目指しました。RISE&WIN Brewing Co.さんのもとで、醸造や瓶詰めなど貴重な体験もできました。完成したビールはイベントで完売!お客様に直接想いも伝えられ、皆とても感慨深かったようです。「丘ばちプロジェクト」が自由が丘のシンボル的存在になれば素敵ですね。また当ゼミとしても課題を持ち続け、この街について学生たちと更に考えていけたらと思います。
丘ばちビールを
飲みに⾏こう
自由が丘では駅周辺の美観街や、自由が丘銀座会などで夜も丘ばちビールを楽しむことができます。各店おすすめのおつまみやスイーツと一緒に、はちみつの風味が香る喉越し爽やかなビールをぜひ楽しんでください。丘ばちプロジェクトこだわりの、かわいらしいラベルも必見です。在庫が終わり次第終了なのでお早めに!しっかりと感染症対策をしてお越しください。